テレーズ・コリー（ノートルダム大学哲学科准教授）講演会のお知らせ

下記の通り講演会を開催しますので奮ってご参加ください。

日時：令和7年6月6日(金)　16：30-18:00
場所：慶應義塾大学三田キャンパス　443教室 (南校舎4階)
講演タイトル：Intentionality as Active Imitation in Thomas Aquinas（トマス・アクィナスにおける能動的模倣としての志向性）
講師：Thérèse Scarpelli Cory（テレーズ・スカルペッリ・コリー）Associate Professor of University of Notre Dam（ノートルダム大学哲学科准教授）

講演会の概要：
The standard gloss of ‘intentionality’ as “aboutness” may be insufficiently fine-grained to capture the complexity of medieval theories of intentionality. Using Thomas Aquinas as a case study, I show that he provides distinct accounts of two aspects of the phenomenon which could be called “intentional presence” and “intentional directing.” These distinct accounts are joined together through his theory of imitation into what I call a “theory of intentionality as active imitating,” but without giving relations of likeness any work to do in the account. In each part of the account, Aquinas draws on a general metaphysical schema that applies to both mental and non-mental being, contra interpretations that view intentionality as a sui generis feature of mental states.
中世の「志向性」理論の複雑さを捉えるには、「志向性」を「ついて性」と表現する標準的な用語では不十分かもしれない。トマス・アクィナスを事例として、彼が 「志向的現前」と「志向的指示」とでも呼ぶべき現象の2つの側面について明確な説明をしていることを示す。これらの異なる説明は、彼の模倣理論を通して、私が「能動的模倣としての志向性の理論」と呼ぶものへと結合されるが、その説明において類似性の関係に仕事を与えることはない。この説明の各部分において、アクィナスは、志向性を心的状態の独自な特徴として捉える解釈とは対照的に、精神的存在と非精神的存在の両方に適用される一般的な形而上学的スキーマを利用している。

ご案内：
講演と質疑応答は英語で行われます。どなたでも参加自由で、事前の申込は不要です。6日の講演会後には近隣で簡単なレセプションを開きます。
また、6月9日月曜午後1時からは、3、4限の大学院ゼミの時間を用いて同氏によるセミナートークを開催します。

レセプションおよびセミナートークにご参加をご希望の方は、人数把握のために、事前に上枝までお知らせくださると助かります。
連絡先　上枝美典 ueeda@keio.jp